【プロジェクトの途中で辞めたいPMへ】辞めていいのは「会社が問題」の時だけ。


このプロジェクトは、自分がなんとかしないと…

今、自分が抜けたら、すべてが止まってしまう…
深夜のオフィスや、ベッドの中で、重い責任感に押しつぶされそうになっていませんか?
プロジェクトマネージャー(PM)は、いわば一身にプロジェクトの成功を背負う船長のようなもの。
だからこそ、「プロジェクトを途中で投げ出す」なんて選択肢は、普通なら考えられませんよね。
でも、船長だって一人の人間です。
もう、この船から降りたい。そう思ってしまうことだって、あります。
では、どんな時なら、わたしたちはその「責任」から解放され、自分の人生のために新しい航路を選んでもいいのでしょうか。
わたしが悩んだ時、周りの尊敬する先輩PMたちに、同じ質問をぶつけてみました。
すると、答えは、驚くほど一つでした。
【結論】あなたが辞めていい、たった一つの条件
先輩たちが口を揃えて言った、PMがプロジェクトの途中で辞めることを決断する時。
それは、
「エスカレーション(上司や会社に正式に助けを求めても)、何も状況が好転しない時」
でした。
そう。問題の原因が、プロジェクト(現場)にあるのではなく、会社(組織)にある場合。
これこそが、PMが「見切りをつける」べき唯一のサインなのです。
その問題は「あなたの仕事」ですか?問題切り分けのススメ
これを読んでも、「自分の状況はどっちだろう?」と迷ってしまいますよね。
ここで、問題をハッキリと切り分けてみましょう。
これはPMの仕事!「プロジェクト側の問題」
これらは、解決するのがまさにPMの腕の見せ所。困難ですが、乗り越えれば大きな成長に繋がります。
プロジェクト側の問題
- 仕様変更やスコープの増大
- チーム内の人間関係のトラブル
- 技術的な課題やスケジュールの遅延
- 顧客との折衝やコミュニケーション不足
これらの問題で心が折れそうになるのは、あなたが真剣にプロジェクトと向き合っている証拠です。
これはあなたのせいじゃない!「会社側の問題」
これらは、PM一人の力ではどうにもならない、組織構造の欠陥です。
あなたが消耗するだけ、無駄な努力になってしまう可能性が高い問題です。
会社側の問題
- 承認されたはずの予算や人員が、いつまでも確保されない
- 上層部の方針がコロコロ変わり、プロジェクトの目的がブレる
- 他部署の非協力的な態度や、社内政治のせいで前に進まない
- 問題をエスカレーションしても、「なんとかしろ」と丸投げされる
- そもそもPMに何の権限も与えられていない
もし、あなたの悩みの原因がこちら側にあるのなら、それはもはやあなたが一人で背負うべき「責任」の範疇を超えています。
「エスカレーション」は、あなたの最後の誠意
「会社側の問題」だとしても、すぐに諦めるわけではありません。
わたしたちPMができる最後の仕事、それが「エスカレーション」です。
課題を明確にし、解決策の案を添えて、上司や経営層に判断を仰ぎ、助けを求める。
これは、問題を丸投げする行為ではありません。プロジェクトを成功させるために、PMとして最後まで責任を全うしようとする「誠意」です。
そして、その誠意を会社が無視し、状況が何も変わらないのであれば──。
もう、あなたがその会社に留まる理由はありません。
あなたは、船長としての仕事を、完璧にやり遂げたのですから。
【まとめ】あなたのキャリアは、プロジェクトより長い

わたし自身、今まさに「会社側の問題」に直面し、この船を降りる決断をしました。
もちろん、簡単ではありません。
でも、自分の力ではどうにもならない問題に心をすり減らし、貴重な時間を浪費し続けるわけにはいかないのです。
人生は長いようで、あっという間です。
自分が100%のパフォーマンスを発揮できる環境と、心から信頼できる仲間を探して、次のステージに進むことは、決して「逃げ」ではありません。
むしろ、それこそが、自分自身と、未来のプロジェクトや仲間に対する、最大の責任の果たし方なのだと、わたしは信じています。
もしあなたが今、一人で責任を抱え込んでいるのなら、この記事が、あなたの心を少しでも軽くする「お守り」になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Have a lovely evening!!
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