【海外事業部の夢】若手はいつビジネスクラスに乗れる?元駐在員が教える3つの道

14時間に及ぶ、深夜便のエコノミークラス。
ほとんど眠れず、凝り固まった体を引きずって、ようやく飛行機を降りる。
その時、カーテンの向こうから、涼しい顔で颯爽と出てくる上司や役員たち…。
ボーディングブリッジを渡りながら、あなたは、こう思うはずです。
「いつか、自分も、あの席に座れる日が来るのだろうか?」と。
大丈夫。その日は、必ず来ます。
今日は、わたしが実際に経験してきた、若手社員がビジネスクラスという「憧れの座席」にたどり着くための、3つのルート(道筋)について、お話しします。
ルート1:自力で掴み取る「マイル道」
最も確実で、わたし自身が最初に達成したのが、この方法です。
海外事業部にいれば、嫌でも飛行機に乗る機会は増えます。
そのフライトで貯まるマイルを、目先の景品に交換したりせず、愚直に、ただひたすらに貯め続けるのです。
資産形成と同じで、コツコツと続けることが、やがて大きな果実(ビジネスクラス特典航空券)となって返ってきます。
わたしが貯めたマイルで初めてビジネスクラスに乗った時の快適さと達成感は、今でも忘れられません。
これは、誰にでも開かれている、最も公平な道です。
ルート2:実力で勝ち取る「抜擢道」
次に、会社の規定でビジネスクラスへの搭乗が許可されるケースです。
しかし、これは誰にでも与えられるわけではありません。
全力で勝ち取る方法
- プロジェクトの責任者(PM)に任命される
- 極端に遠い国や、生活環境が厳しい場所への長期出張
など、重要な責任を負うか、厳しい環境に身を置くか、という条件がつくことがほとんどです。
会社が「これは、相応の待遇で報いるべき重要なミッションだ」と判断した者だけが、手にできる切符なのです。
若くしてこの道を歩む者は、社内でも一目置かれる存在になるでしょう。
※ちなみに、海外発の航空券は、日本発より同じ路線でも半額以下になることがあり、エコノミーとの価格差が少ないため、ビジネスクラスが許可されやすい、という裏事情もあります。
ルート3:待てば海路の日和あり「王道」
そして最後が、多くの日系企業に存在する、伝統的なルートです。
それは、決められた年齢や役職に到達するのを、待つこと。
長年の会社への貢献と、長距離移動が身体にこたえるようになる年代への配慮から、一定の基準を超えれば、無条件でビジネスクラスが許可されるようになります。
「早くその年齢になりたい」と思うかもしれません。
しかし、これには一つ、注意点があります。
一度ビジネスクラスの快適さに慣れてしまうと、家族旅行などでエコノミークラスに乗るのが、とても苦痛になってしまう、という先輩たちの声を、わたしは何度も聞いてきました…。
【まとめ:先輩からの、最後のアドバイス】

ビジネスクラスに乗るための3つの道、ご理解いただけたでしょうか。
確かに、フルフラットシートで眠れる旅は、最高に快適です。
しかし、わたしは思うのです。
若いうちに、狭いエコノミークラスで体を痛めながら、必死で資料を読み込んだ経験もまた、将来の自分を創る、かけがえのない財産になる、と。
14時間のエコノミーを乗り越えた経験があるからこそ、10時間未満のフライトが「楽勝」だと思えるようになりました。
苦労を知っているからこそ、いつか乗るビジネスクラスのありがたみも、人一倍感じられるはずです。
焦る必要はありません。
まずはマイルを貯めながら、エコノミークラスでの戦い方を極めてください。
あなたが飛行機に乗るとき、「左へ(ビジネスクラスへ)」曲がる日は、必ずやってきますから。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Have a lovely evening!!
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現地での生活は海外事業部でしか体験できません。
クラスに限らず、荷物が増えたときのための対策は必要です。
ビジネスクラスに若いうちから乗るためには、業種選びも重要です。