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【ライオンのおやつ】死と向き合うことを教えてくれる1冊
「ライオンのおやつ」非常に良い1冊でした。
今までほとんど考えてこなかった「死」と向き合うことで、今後の生き方について考えさせられる1冊といえます。
多くの方が自分の「死」について、ずっと先の未来で起こるものと考えているか、または考えないようにしているのかも知れません。
しかし、「死」というものをより身近に捉えることで、未来への希望や自信を掴むことができると思います。
死と向き合うことで悔いのない人生を歩む
作中で自分の死期を悟った主人公の思いを抜粋します。
すべては、私の人生の結果。生きてきた時間の結晶が、今だ。
だから、私が私の人生を祝福しなくて、誰が祝福するの?
私は、私自身をこの両腕で強く抱きしめ、その背中に、お疲れ様、よくがんばったな!とねぎらいの言葉をかけたかった。
このタイミングで旅立ってもいいのかもしれない。
ふと、そう思った。
私にはもう、心残りはひとつもない。
いつ起きるかわからないが必ず訪れる「死」の恐怖、それを目の当たりにし上述のように考えることができるでしょうか。(少なくとも、わたしはまだできません)
・では、どうすべきか、
・自分になにができるか、
を考えるきっかけを与えてくれます。
そして、「死」というものが決してネガティブなものではなく、それをきっかけに残りの人生をどう生きるかをポジティブに捉えています。
涙を誘うシーンもあり、自分ごとと考えることで、今後の人生をより良くするきっかけにさせてくれる1冊です。
図書館でも借りられるかと思いますので、ぜひ足を運んでみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Have a lovely evening!!
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終着点が見えたとき、後悔するかどうかは自分がやりたいことをどれだけできたかに尽きると思います。
「池井戸潤」氏の作品は、リアルな現実を上手に生きていくための知恵を与えてくれるので、気に入っています。