記事を読んでほしい方
- エジプトに興味がある、
- エジプトへ行くベストシーズンを知りたい、
- エジプトに行ってみたい人。
現地に住んでいたからわかる1年間の気候の移り変わりと、観光で訪れるべきベストシーズンをご紹介します。
もちろん、ベストシーズンでない時期はエジプトならではの気候が味わえます。
日本のようなジメジメの夏ではなく、カラッとした夏は一度体験してみる絶対に価値はあります!!
エジプトの気候
ざっくり1年はこんな感じ
エジプトの季節の変化:春夏夏夏
北半球なので季節の移り変わりは日本と同じ
エジプトは、日本と同じ北半球に位置しいているので、季節の移り変わるタイミングは日本と変わりません。しかし、暑いのは想像の通りで、秋冬はあまり感じられず、「春夏夏夏」といったところ。
カイロは日本の沖縄と緯度が同じ
意外なことに、エジプトの首都カイロは、日本の沖縄と緯度が同じです。もっと南のような感じもしますが、赤道がもっと下を走っているので、赤道直下の国ではありません。
砂漠地域独特の気候で暑くなる一方、サウジアラビアなどの日中の気温が50℃を超えるところに比べれば、それよりは過ごしやすい地域と言えます。
日照時間は7月が長く、12月が短い
日本と変わらないので、7月の日照時間が一番長くなります。19時くらいまで明るいので、これは日本とほとんど変わりません。
一方、12月は16時半くらいから暗くなり始め、17時にはもう暗くなってしまいます。太陽が沈むと、気温もグッと下がるのは、砂漠の国ならではといったところ。
夏はエアコンの室外機の影響で気温は下がりませんが、冬はしっかり下がります。
エジプトは364日晴れ
冬に数時間降る程度で、あとはずっと晴れ
カイロを含むエジプト内陸地域は年間を通してほとんど雨が振りません。
補足説明
地中海沿岸の都市では、冬が雨季になりますので、今日紹介する気候とは若干異なります。
その雨も冬の間の1、2日で、合わせて数時間降るのみです。終日雨が続くことはまずありません。あとはず~っと晴れの日が続きます。午前中は曇り空の場合も、午後には快晴になります。
なので、天気に関しては、非常に快適な国と言えます。雨を心配することなく、外での作業やゴルフをやることができます。
では、なぜそのような天気になるのでしょうか。
そもそも雲ができない地形にあるエジプト
答えは、エジプトがほとんど高低差のない国だからです。山がないため、空気が風に流されても雲にならず、結果して毎日晴れが続きます。
その証拠として、ナイル川を見ると一目瞭然です。エジプトを流れるナイル川は長さ約6,700kmで世界一の長さを誇る川にもかかわらず、高低差はたったの数十メートルしかありません。
それぐらい平坦な地形になっています。
天気予報を見る必要がないのはとても便利
なので、現地に住んでいたときは、天気予報を見ることがなくなりました。気温も数日間であれば、ほとんど変化はありませんので。
天気を気にせず、予定を組むことができたのは非常にやりやすかったです。仕事での現場調査だったり、週末のゴルフや観光案内など、人の調整さえ完了すれば、あとは当日を迎えるだけでした。
日本に帰ってきた今でも天気予報を確認することを忘れ、雨にふられることもしばしば。最近では、夕立もあるので、折りたたみ傘をバックに常に入れています。
天気はエジプトが日本に勝るホントに数少ないポイントです。住んでみるとわかりますが、このメリットは非常に大きいです。それくらいわたしたちの生活は、天気に左右されていますよ。
雨がふると一大事-日本のにわか雨程度で道路は冠水
少しの雨で道路は冠水状態
前回は、エジプトは年間を通してほとんど雨がふらないことを紹介しました。であれば、ちょっとくらい雨が降ったとしてもほとんど問題がないのでは、と思う方もいるかもしれません。
しかし、それは災害大国の日本と大きく違うところ。雨が少しふっただけでも大事になってしまうのが、なれていない国での現実です。
エジプトでは、建物間の下水道や道路に排水溝が全く無いため、少しの雨ですぐ道路が冠水してしまいます。また土道が多く、道路には砂も堆積しているため、濁っていて決してきれいとは言えません。
補足説明
基本的に、下水はビルの地下で浸透ますを使って、地中に染み込ませるようになっています。
そんな状況下では、次のような危険があります。
冠水状態では感電の危険
日本と異なり、現地では配電線は地中に埋められています。しかし、日本のように電線管を使って埋めるのではなく、ケーブルを直に、しかも深さ10cm程度のとても浅いところに布設します。
そのため、冠水状態ではケーブルが雨水に浸かってしまうことがあります。その結果、電気が漏電、水たまりが電気を帯びた大変危険な状態になります。実際、わたしがいたときにも、冠水のたびに感電事故が発生していました。日本では考えられませんが、そういった危険があります。
日本と同じ安全レベルで考えていると大変危険です。
そのため雨の日は学校や会社が休みになることも
事前に雨が降ることがわかると、現地スタッフが教えてくれます。そんな現地スタッフの中には、雨が降ると会社に来ない人もいます。これはマジですwww
というか、雨がふると休みにしてしまう学校や会社もあるくらいです。これも日本では考えられませんね。しかし、これでも経済は回っています。日本人もちょっとは見習いたいものです。
春は砂嵐のシーズン(マスク必須)
3月~4月上旬にやってくる砂嵐
冬から夏になる前、暖かくなる前にやってくるのがこの砂嵐です。テレビアニメよろしく、前が見えなくなり、窓はガタガタ音を立てて揺れ、時には外に立っていられないくらいの強風になることもあります。
砂嵐は天気予報でもアナウンスされるほど、現地では気象現象の1つです。わたしがいた事務所では、砂嵐の強風で、会議室の窓枠が外れ、窓が倒れ割れてしまったことがあります。
施工自体にも問題はありますが、それぐらい強風になります。この砂嵐の問題点は、屋外だけでなく、屋内にいても影響を受けることです。
砂嵐のあとは室内も砂だらけ
砂は外だけでなく、室内にもやってきます。エジプトでは、建物もいいかげんに作られており窓枠はガタガタ、玄関ドアもスキマだらけなので、砂が容赦なく入ってきます。
おかげで、机などの家具の上は砂だらけ。手で払おうものなら、1回で手が真っ黒になります。PCなどの精密機械が壊れたりすることもざらにあります。なので、砂嵐がくる前日は、PCをビニール袋にいれなければなりません。これがけっこうめんどう。
PCの場合、真っ先にやられるのはUSB端子。差し込んでも反応しなくなります。そのため、普段から使わないときは基本テープで塞いでおきます。
エジプト事務所では、デスクトップPCを使っており、タワーからモニターまで一通り入れなければなりません。また、現地のゴミ袋は日本のそれと違って、小さいかつ耐久性が弱いので、引っ張るとすぐに切れます。
また、人間への影響もあります。そんな中にいると、口呼吸はおろか、鼻呼吸をしていても、砂を感じ、ほこりのようなにおいがします。そして、中には頭痛を伴います。こういう時、マスクはホントに便利です。砂から守ることができます。砂嵐のシーズンはマスクの携帯は必須です。
砂嵐が終われば夏到来
大きな砂嵐が2,3回くると、いよいよ夏到来です。封を切ったかのように急に暑くなってきます。
夏は45℃まで上がるが湿度は20%
5月~10月まで夏
砂嵐が終われば、エジプトは一気に夏になります。日に日にグングン気温が上がり、カイロなどのわりかし北に位置する都市でも30℃を超え、40℃を超える日がほとんどになります。
日差しがハンパない
エジプトの夏の恐ろしさは、気温だけでなく、太陽からの日差しです。皮膚をジリジリと焼かれるような感覚になります。
なので、皮膚が弱い人は日焼け止めだけでなく、長そでや帽子などの物理的なガードが必須です。とくに、頭は今後のためにも守りたいところwww
わたしは帽子のほかに、特に首元が弱いので、常に襟付きの服を着ていました。
日陰は涼しい
日差しを遮る木陰などに入ると、グッと涼しくなります。木陰の下でホッと一息つく、よくテレビなどでみかけるやつです。あれは、エジプトでは味わうことができます。
湿度が低いので汗を感じない
エジプトは湿度が通年を通して20%となっています。そのため、夏は汗をかいてもそれを感じる前に蒸発してしまいます。なので、汗でTシャツが体にひっつくことはありません。ゴルフなど、終日外にいても、わきが少し湿る程度で、汗ジミになることはまずありえません。
ただ決して汗をかいていないわけではないので、ついつい水分補給を忘れがちになります。汗を感じずそのまま熱中症になることもあるので、現地でも水分補給が欠かせません。
エジプトは自動販売機やコンビニが1つもありませんので、水のペットボトルは常に持って歩いたほうが安全です。
年末にかけては一番過ごしやすいシーズン
11月~12月は涼しい夏
年末にかけて、昼間の気温も落ち着き、過ごしやすい日が続きます。日本に比べ、エジプトは約2か月季節が遅れているような感じです。11月は日本の9月ごろになるので、暑い日もありますが、涼しく快適に過ごせる日が出てきます。
観光には一番良い季節
この季節が一番観光に適しています。
天気は文句なしの快晴、そして、気温も真夏ほど暑くはないので、外でも快適に過ごすことができます。砂嵐などの特殊な気象現象もないので、なにも心配する必要はありません。
書くことがないくらい、ホントに良い気候です。
年明け~砂嵐までは15℃くらいまで下がるが湿度は20%
1月~3月までは朝晩は肌寒い
この時期は、エジプトでもかなり気温が下がってきます。しかし、日本と比べればまだまだ暖かく、日本の冬の手前(10、11月)の気候といったところ。
この時期でも、最高気温は20℃を超えて、半そでですごせる日もあります。夜は15℃を下回り、さすがに半そででは肌寒く、長そでTシャツに加え、ジャケットもほしいところ。
わたしは寒がりなので、ジャケットの代わりにユニクロのウルトラライトダウンを着ていました。ジャケットはめんどうですし、お客さんもスーツを着ている人は少なくラフでも問題ありませんでしたので、、、
建物の気密性が悪いため、室内も肌寒い
屋外はそんな感じで比較的過ごしやすいです。しかし、この時期の問題は室内にあります。それは、日差しが入ってきても、日差しが当たっている部分しか温まらず、部屋全体が温まらないことです。そのため、場所によっては、屋内の方が肌寒いことがあります。
その原因は、建物の気密性が悪いことです。窓を閉め切っていてもスキマ風によって、砂嵐の砂よろしく熱気もすぐに逃げてしまいます。なので、暖房をつけてもなかなか部屋の中が温まりません。
なので、室内で仕事するような座っている時間が長い時は、ひざ掛けが必要です。わたしも、現地で着なくなった上着をひざ掛け代わりに使っていました。
それでも中には冷房がついていることも
こんな状況下でも暑がりなエジプト人は、冷房をつけるときがあります。
今考えるとレストランだったり、お客さんの事務所だったり、意外と昼間は冷房がついているところがありました。同じ人間とは思えない温度感覚です。
湿度が高いのでのどに良い
湿度に関しては、日本のように1ケタまで下がらず、この時期も20%キープなので、この点も過ごしやすい理由になります。のどがイガイガしたりといった感じは、ほとんど感じません。
日本は、極端すぎる一方で、エジプトは常にちょうどよい状態で保たれています。気候面に関していえば、ホントに優秀な国です。
まとめ:ぜひ1度は訪れたい場所、それがエジプト!
ものすごく濃い国、エジプト。日本とは全く文化も歴史も異なり、想像つかないことが連発します。
「教科書で習った表側」だけではなく、裏側までをも自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか?
一度体験すれば、みなさんの中にあったエジプトの概念、培ってきた常識をぶち壊し、今後の生き方を変えてくれるです!
わたしの中で、エジプトの経験は大きな変化をもたらしました。
本ブログが、みなさんの挑戦の一歩を後押しできたらうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Have a lovely evening!!