記事を読んでほしい方
- エジプトに興味がある、
- イスラム国家のマナー、タブーが知りたい、
- エジプトに行ってみたい人。
エジプトはイスラム国家であり、日本とはしきたりや習慣がまったく異なります。
そこで、現地に住んでいたわたしがエジプトでの人々の文化を紹介します。
- 文化・宗教
- まずはざっくりと紹介します
- イスラム教では一部の例外のとき、豚肉を食べてもOK
- ビーフやチキンはさばき方が異なる-あまりおいしくない
- 下ネタは絶対NG
- 最大4人の奥さんをもつことが可能!
- 結婚前に1年間のお試しをしなければならない
- 女性はサービス業につけない
- 【18禁要素あり】セックスは結婚後の儀式
- 【結婚式出席レポート】ほぼダンスパーティーと同じ【メシはでません】
- 会社にはお茶くみの仕事がある
- ラマダン期間はどうなる?-そもそもラマダンとは?
- ラマダン期間はどうなる?2-街中編【人がほとんどいなくなる】
- ラマダン期間はどうなる?3-オフィス編【仕事が進まない】
- ラマダン期間はどうなる?4-イフタール編【夕食は絶対に邪魔をしてはいけない】
- ラマダン期間はどうなる?5-異教徒編【いいことありません】
- ラマダン期間はどうなる?6-その他細かいことを一挙に公開
- 週末の休みが日本と違う?埃及は〇曜日と〇曜日が公休
- イスラム教徒のお祈りは1日5回、その詳細は?
- お祈り用マットの上はみんなの聖域-異教徒といえども〇〇は絶対厳禁
- 観光客は髪の毛を隠さなくても大丈夫
- エジプト人はお昼を食べません
- 祝日はイスラム教用とキリスト教用の2種類があります
- 著作権?!そんなものはありません!!
- まとめ:ぜひ1度は訪れたい場所、それがエジプト!
文化・宗教
まずはざっくりと紹介します
イスラム教では一部の例外のとき、豚肉を食べてもOK
イスラム教のバイブルであるコーランでは、次のときは普段禁止されている食品を食べることが許されております。
例外①:戦争中にあるとき
戦争中は食べてもよいことになっています。戦争中といえば、国や市民を守るための非常事態であり、やむを得ない状況といえるからです。
例外②:生命の危機にあるとき
2つ目に生命の危機にあるときには、食べても良いことになっています。具体的には、砂漠の中で迷ったときや、食糧難によって食べ物がそれしか残ってないときなどです。
例外③:旅行中にあるとき
3つ目に旅行中にも食べることが許されています。
しかし、これには人によって解釈が異なります。国内旅行やイスラム諸国への渡航ではNGなど、それぞれルールに緩急はあるようですが、コーラン上では良いことになっています。
しかし、これはあまり浸透しているとはいえず、現地スタッフのみなさんは、旅行へ行っても豚肉やアルコールは口にしないと言っていました。
1,2度お試し程度にされたことはあるようですが、旅行の都度、羽目を外すようなことはしないようです。
また、この旅行には各種イベントも含まれます。最近では、2018年に行われたサッカーワールドカップがラマダン期間に被っていました。もちろん、信心深く食べない選手も少数いたようですが、ほとんどの選手は普通に食事をして試合に臨まれたそうです。
例外④:禁制品が含まれていると知らなかったとき
「含まれていることを知らないとき」というのは、なんとも曖昧ですが、知らなければアラーも許してくれるそうです。
このあいまいさに、わたしは思わず耳を疑いました。なぜなら、これがOKならば、なんでも知らなかったことにして食べることができてしまいますからね。なんともエジプトらしい掟ですが、これは本当です。
日本からエジプトに戻る際、よくお菓子を事務所へのお土産として持っていっていました。ですが、日本のお菓子は日本語でしか成分表示がされていませんので、彼らにはわかりません。
そのため、彼らは食べる前にポークなどが含まれているかを必ず聞いてきます。このとき、確証があれば”ない”って言い切れますが、不安な場合もあります。
そんなとき、あいまいな返事をすると彼らは食べません。彼らにとって、間違って食べてしまうことは一大事なので、不安なものは絶対に食べません。
なので、後日含まれていることがわかったとしても、絶対に教えてはいけません。わたしも一度だけ、騙して食べてもらったことがありますが、その後スゲー怒られました。
その辺の認識には、日本人には理解しがたいものがあります。ぐれぐれもご注意ください。
ビーフやチキンはさばき方が異なる-あまりおいしくない
日本と異なるイスラム圏での肉のさばき方
イスラム圏なので、もちろんポークはNGです。食べられるお肉はビーフやチキン、ラムが定番になります。しかも、それらは日本のものとさばき方が異なってきます。
宗教上、それらの動物の肉を食べるときは必ず「血抜き」をしなければなりません。イスラム教では、動物の血は不浄なものとされているため食べてはいけないものとなっています。そのため、さばく際には時間をかけ、徹底的に血抜きを行います。なので、スーパーなどで売っている肉は見た目も微妙に変わっています。
結果、パサパサでおいしくない
血抜きをするとどうなるかというと、火を通すとパサパサになります。しかも、固くなってしまうので、あまりおいしいとはいえません。
わたしは、はじめのころ、地元のスーパーで売っているお肉は数回食べて以降、ほとんどたべていませんでした。日本から持っていったカレールーで作ったカレーに入れたとしても、うまく表現ができませんが、とにかくおいしくないのです。なので、その当時はお肉が食べられず、かなりしんどかったです。
しかし、次第にお肉の専門店や高級スーパーの存在を知り、以降お肉はそれらのお店でのみ購入していました。たとえ同じさばき方でもローカルスーパーで取引されているエジプト産よりも、専門店などで売られている南アフリカ産のお肉の方がジューシーでおいしかったです。
高級スーパーと言っても、サーロインのステーキ用のお肉も約300円/100gなので、駐在している日本人にとっては大した金額ではありませんでした。週末に買いだめし、毎週のように食べていました。
それでも、日本のステーキと比べるとやはり味は落ちますが、その分、日本から持っていったタレを使うことである程度カバーはできました。やはり日本のタレはサイコーですwww
それでもステーキハウスで食べるとやっぱりうまい
そんなこんな、スーパーでのお肉はまぁまぁでしたが、TGI Fridaysやシズラーなどのステーキハウスで食べるとわりとおいしかったです。
焼き方の違いなのか、ジューシーさも残っていてよかったです。ただ硬さだけはどうしても変わりませんでした、、、
エジプト系のレストランでもステーキは食べたことがあります。しかしあまりおいしいとは言えず、その一方でTGI Fridaysやシズラーなど外資系のレストランではおいしく食べられたので、お肉自体が違うように感じました。
もちろん、外資系レストランのほうが値段は張りますが、こちらも日本人にとっては誤差の範囲でしたので、レストランに行くのは現地での数少ない「週末の楽しみ」になっていました。そんな話をしていたら、久しぶりにステーキが食べたくなってきましたwww
下ネタは絶対NG
そもそもアダルトビデオがない
みなさんもご存じの通り、イスラム圏で女性は家族以外の男性に、髪や肌を見せることが許されません。なので、スカートやドレスはもちろん、水着も肌が見えない仕様になっています。
一度、現地スタッフの結婚式に参加しましたが、新婦のドレスは首元も見えず、「もじもじ君」のように全身真っ白のタイツを着て、その上からウエディングドレスを着ているかのようでした。
そんな国なので、もちろんアダルトビデオも風俗店もありません。詳細はわかりませんが、そんなものを販売・営業したらきっと捕まってしまいます。
映画もラブシーンはカットされる
そんな文化のエジプトでは、ドラマや映画のラブシーンやキスシーンは全てカットされてしまいます。これは国内映画に限らず、ハリウッド映画を含む外国映画も対象で、エジプト国内で放送するときは必ずカットされて放映されます。
それぐらいセンシティブな話題になっています。
そのため下ネタは嫌われる
なので、下ネタは多くの人に受け入れてもらえません。むしろ、軽蔑されてしまいます。
エジプトを含む、イスラム圏では男性同士でも下ネタは厳禁です。わたしも一度、冗談で下ネタを言ったらその場の空気が凍り付きました。
”休みの日、アパートでなにしてるの?”って現地スタッフにきかれたので、冗談で”アダルトビデオ見てるよ”って答えただけなんですけどねwww
場を和ませたり、笑わせたりするために、下ネタを使うことだけはくれぐれも控えてください。イスラム圏では下ネタはマジで絶対にNGです!
最大4人の奥さんをもつことが可能!
イスラム教徒は奥さんを4人もつことができます
複数人を持てるのは知っている人は多いと思いますが、正確な人数までご存じの方は少ないのではないでしょうか。実際には4人までもつことができます。ちなみに、女性は1人しか旦那さんをもつことはできません。
わたしは現地でその話を聞くまで、2人までと勘違いをしてました。
4人までということで、パッと話しを聞くだけなら、男性にとってはかなり良い話に聞こえますが、実際はそうでもありませんwww
複数人の奥さんを持つ人はお金持ちが多い、というかそうでないとムリ
とくにエジプトでは、結婚するためには家を準備しなければならない文化があります。賃貸ではなく持ち家が基本です。しかも、その費用は全て男性が支払わなければなりません。
それは、1人目にしろ4人目にしろ変わらないので、奥さんの数だけ持ち家が必要になります。なので、お金持ちでないとほぼムリです。お金がないとできないなんて、なんとわかりやすい文化といいましょう。
わたしの身近なところでは、わたしのいた事務所で契約していたドライバー会社の社長さん、彼は奥さんが2人いました。最初に結婚された本当(?)の奥さんと、明らかに歳の離れたキレイな奥さんの2人です。
ドライバー会社ということで、懐事情はどうかというと、エジプトではまだまだお抱え運転手の文化が存在しています。当時、日系社員10名程度のわたしのいた現地事務所でも、支店長は専用の車にドライバー付きで出勤していました。
また、現地での車移動の際は、その会社の車を使うのでドライバーの需要はあります。それは当社に限った話ではなく、他企業でもドライバーを雇ったりして、現地での移動を安全にスムーズに行っています。
なので、ドライバーを数名とその分の車を抱えた小さな会社でも、大きく稼ぐことができました。その社長さんは間違いなく現地では中流以上の方です。
そんな彼に2人目の奥さんがいるのがわかった理由は、ある日会ったときに、いつもと違う女性を連れていたためです。直接、聞いてみると、2人目の奥さんだと言っていました。
社長は60代なのに、奥さんは30代ぐらいに見えたので、一見うらやましいようにも見えました。苦労話や夜の話など聞いてみたかったのですが、前にも言った通り、イスラム圏では「下ネタ厳禁」なので、大した話もできませんでした。
せっかくの生の情報がお届けできず、紹介だけになってしまいましたが、そういう世界もあるよってことを認識してもらえたらと思います。
結婚前に1年間のお試しをしなければならない
家族の承認が必要
今日はイスラム教のお話しではなく、エジプト全体の文化についてのお話しです。
現地では、男女が結婚するためには、ある大きなステップが必要になります。それはなにかというと、1年間のお試しです。”なんだそんなの日本でもあるじゃん”と思ったあなた、あなたが思っているほど甘いものではありません。日本のように、当該の2人の合意だけではなく、双方の両親からの承認が必要になります。
しかも、この期間はあくまでお付き合い期間なので、同棲はNGです。つまり、結婚を前提にただお付き合いするためだけに、家族の承認が必要なのです。
宗教にかかわらずエジプト全体の文化
この文化はエジプト全土に浸透しているので、イスラム教徒の方はもちろん、少数派のキリスト教の方々も、これに従います。宗教の垣根を越えて、国全体としてルールがあるのは、非常におもしろいですよね。ですが、宗教の概念がよくわからないわたしにとっては、宗教の教えよりも大事なルールがあるということが、なんとも不思議な感じです。
このルールに関して、詳細はわかりませんが、おそらく法律ではないと思います。
お試し期間も約1年であって、キッカリ1年ではありませんし、ごく少数ではありますが、デキ婚報告も聞いたことがありますのでwww
どこにでもいるんですよ、そういう無法者は。
セレモニーを行う家庭も
さて、結婚前のお試しに話を戻すと、付き合う前に双方の両親から承諾をもらった人の中には、お付き合いを友人に紹介するセレモニーを行う方もいます。
このセレモニーは必須ではありません。やりたい人だけがやるので、どちらかというとお金持ちのカップルがやることが多いです。
わたしの事務所にもその該当者がいました。その方は女性で、キリスト教の方で、彼氏さんも含め、両方ともお金持ちです。
その方は、友人や会社の同僚を教会に呼んでセレモニーを行いました。わたしは、ちょうど日本への一時帰国と重なり出席はできませんでしたが、出席されたみなさんは、ドレスやスーツ、タキシードでしたので、結婚式とほぼ変わりません。
式中に、ホンモノの神さまにも誓いをされたそうです。
そのスタッフは、1年間の交際を経て無事にご結婚されましたが、中には結婚に至らない方ももちろんいます。中には、4度も失敗された方もいます。その方も事務所の現地スタッフさんですが、現在では、良い旦那さんを見つけ昨年、無事にご結婚されました。
それぞれの両親のお墨付きを得て交際をスタートさせたにもかかわらず、結婚に至らないことはたしかに残念です。しかし、付き合ってみないとわからないこともあるので、こればかりは仕方のないことです。これはリスナーのみなさんも納得してもらえますよね?
女性はサービス業につけない
イスラム圏ではサービス業は男性の仕事
イスラム圏では、女性はサービス業につくことはできません。その理由は宗教上、家族以外の男性にサービスをしてはいけないことになっているからです。
サービス業といっても、すべてのサービス業ではありません。もちろん、お店の店員やレストランのウェイター、飛行機のCAさんなんかは女性の方ももちろんいます。
サービス業の中でもとくに、お客さんにより密接な奉仕を行う業務が対象です。うまい言い方が思いつかず、なんとも想像力を掻き立ててしまうワードになってしまいましたので、いくつか具体的な例を紹介します。
ゴルフのキャディ、マッサージ師は必ず男性
たとえば、日本でいえばゴルフのキャディさんといえば、女性が勤めることがほとんどですよね。しかし、現地では男性のキャディさんしかいません。これは、クラブを取ってあげたり、カートを運転してあげたり、少ないお客さんに対し、長い間、近い距離でサービスを行うためです。
また、マッサージに行っても、受付は女性が多いですが、実際に施術してくれるのは間違いなく男性の方です。これも同じく、より密接な奉仕になるためです。
参考までにお伝えしておくと、男性にマッサージしてもらうのは悪くないですよ。力加減に幅があることはもちろんですが、なにより指がごつくて、広い面を一気に押してくれるので、ものすごく気持ちいいです。なので、できるなら、わたしは日本でも男性にマッサージをしてもらいたいです。あくまでマッサージを受けに行くのが目的ですので!www
先にお伝えした2つ、いずれにしても、エジプトでは色黒の屈強な男性がしっかりサポートしてくれます。また、お店のウェイターさんや飛行機のCAさんなんかも、日本に比べれば、圧倒的に男性の比率が高いです。
なので、全体的に見ても、サービス業には男性社員が多めです。
女性は事務職やエンジニアに多い
では、女性はどういう仕事をしているかというと、次のような仕事が多い印象です。
スーパーなどに行くと、レジ打ちはどこへ行っても女性がいることがほとんどです。レジ打ちは女性の仕事、お客さんの相手をしたり、棚卸しするのは男性の仕事、といった感じです。
また、会社の受付や事務も女性が多いです。実際、わたしのいた事務所でも、どちらも女性の現地スタッフがされています。
そして、意外なことに、エンジニアに女性がけっこう多いです。現地のお客さんの会社でも、部長などの要職についている女性がとても多く、我々との会議に出席される方々は約3割が女性です。また、わたしたちのプロジェクトのお客さん側のリーダーもずっと女性の方です。
なので、宗教ルールのおかげで、日本より女性の活躍が目立っていると感じました。
【18禁要素あり】セックスは結婚後の儀式
注意事項
今日の内容は、性行為に関するセンシティブな内容が含まれます。
イスラム圏では、セックスは結婚後でないとNG
今日は少し夜のお話しをしようと思います。わたしのリスナーさんは、ほとんどが成人されている方なので、大丈夫かと思っていますので、続けます。
イスラム圏では、結婚前のセックスは絶対にいけません。詳しくは聞いていませんが、そもそも結婚していない状態で、女性が男性に肌を見せること自体がNGです。それなのに、全裸になるなんてあってはならないことです。
中には、血が付いたシーツを家族に見せることも
これからの話はあくまで現地スタッフが友人から聞いた話しなので、確証はありません。そのスタッフも未婚で経験がないので、うわさ話として聞いてください。
さて、そのうわさとはなにかというと、初めてのセックスで女性から出た血の付いたシーツを家族に見せるというものです。ホントに変な話で申し訳ございませんが、そういうお家もあるそうです。
周知の事実ではありますが、初めてのセックスでは女性器から血がでますね。その血が出ること=処女であること、初めてのセックスであること、を家族に証明するために見せます。それぐらい性に対しては、厳しい家庭もあるようです。
ここで、1つ疑問がわいてくると思います。それは、処女でない場合です。エジプトでは、まだまだ性犯罪が多く、強姦の話しもわたしがいる間も何度か耳にしました。そのような事件や若気の至りを含め、いざ、結婚の段階にきて、処女ではないこともあります。
そういう人用のために、処女膜を再生する手術も行われているようです。しかも値段もわりと手頃で、需要もそれなりにあるそうです。
わたしもはじめて聞いたときはホントにビックリしました。しかし、下ネタを嫌う人々や映画やドラマのラブシーンをカットしてしまうのを考慮すると、それぐらい厳しいのも納得できました。
ただ結婚している身として思うのは、夜の営みも含めて夫婦生活なので、それを見ずに結婚するのは、ちょっとギャンブル要素が強いかな、と感じています。
今日は少し、重い話になってしまいましたが、少しでも、今後の心境の変化に役立てていただけたらうれしいです。
【結婚式出席レポート】ほぼダンスパーティーと同じ【メシはでません】
まず神父さんのもと、新郎新婦が結婚誓約書にサインと捺印をします
今日は、イスラム教徒の現地スタッフの結婚式に参列したときのおはなしです。
エジプトでは、全く雨が降らないため、結婚式は基本的に外で行います。広場のようなところに、ステージと新郎新婦が座るソファーが用意されています。我々参列者のためには、プラスチックのテーブルとイスが用意されているので、ちょっとしたガーデンパーティーのような感じです。
広場といっても、四方はしっかりしたフェンスに囲まれ、関係者以外は立ち入りできないようになっています。また、昨今のテロによる犯罪を防止するため、エジプト人はIDカード(日本でいうマイナンバーカードのようなもの)、外国人はパスポートを見せることが必須です。それらを見せつつ、バックの中身をチェックされ、空港でみる金属探知ゲートを通過しなければならないので、入口はかなり物々しい雰囲気です。
さて、結婚式の話しに入りたいのですが、エジプトでは時間通りにものごとは基本はじまりません。これは、結婚式も同じです。今回18時開始予定だったのが、19時開始となりました。言っときますが、これはかなり早いほうです。中には、3時間待たされた結婚式に参加したこともある現地の友人もいました。
そろそろ前置きはこれくらいにして、メインに入ります。入場してきた新郎新婦は、まず結婚式を取り仕切る牧師さんのような役割の方のもと、結婚誓約書にサインをします。ふたりの名前であったり、住むところであったりを書き込みます。日本のように、参列者は席に座っておらず、写真を撮ったりしているので、既にごった煮状態です。(下写真)
次に、新郎と新婦の父との間で生活に関して誓いを結ぶ
そして、次に新郎と新婦の父がテーブルをはさんで、腕相撲をやる状態のようにそれぞれ右手で握手をします。その状態で新郎が、家族を養っていくこと、奥さんを愛することを牧師さん役の方の問いかけに対し、新婦の父へ誓い、宣言します。
これらは終始、アラビア語で行われるので、わたしはさっぱりです。全て、同席した現地スタッフに通訳してもらいました。
この2つでメインは終わりです。というか、エジプト人にとって、これらはただの儀式でこれからがメインになるわけですが、、、
そのあとは延々ダンスパーティー(缶ジュース1本と1口チョコのみ)
このあと、新郎新婦と出席者との写真撮影を行います。といってもここでも順番なんてあるわけないので、いっしょに写真をとるのも必死です。
写真撮影も終わると、あとは大音量でヒップホップミュージックが流れ、ダンスパーティーのスタートです。このあと、新郎新婦、参列者ともに、ひたすらダンスを行います。(上写真中央のステージ)
ここまでくると、やっと軽食が出されます。軽食といっても、缶ジュース1本と1口チョコが1つだけです。これがエジプトでの一般的な結婚式です。基本、食事はほとんど出されず、結婚宣言をして、あとはひたすらダンスです。
屋外で、近くにマンションがあるにもかかわらず、大音量でしかも、深夜0時ぐらいまで踊り倒します。日本人は、晩飯やお酒を飲むため、20時ごろには帰ってしまいましたが、現地スタッフのみなさんは最後までいたそうです。
いかがでしたでしょうか?これがエジプトの結婚式です。はじめの誓いのところは、宗教によって多少異なるものの、その後のダンスは、宗教が違っても同じです。
会社にはお茶くみの仕事がある
要は雑用係-ティーボーイであって、ティーガールではない
エジプトには、お茶くみの仕事があります。一般的にティーボーイと呼ばれ、お茶出しのほかにも、雑用をする仕事です。
こちらは、一種のサービス業ですが、宗教上の理由とは別な理由で女性はあまりつきません。それはなにかというと、力仕事があるからです。
今日は、そんなティーボーイの仕事を紹介します。
お茶くみのお仕事1-手分けして社員全員のお茶を作る(毎時)
出社してまず行うのが、社員全員分のお茶を作ることです。誰が休みかを確認し、出社している社員のみんなのお茶を作ります。
たくさんの社員が勤める事務所では、その人数に合わせてティーボーイが雇われます。わたしがいたところは10名程度の小さな事務所でしたので、ティーボーイは1人しかいません。
彼らの中には、各人の好みを覚え、飲むもの、濃さや甘さなどを言わずとも、作ってくれる人もいますが、それはかなりレアです。ほとんどのティーボーイは毎回オーダーを聞いてきます。今まで何人もティーボーイが入れ替わりましたが、オーダーを聞いてこない人は、楽でいいです。
お茶の間隔は、エジプト人がやるのでテキトーですが、だいたい1回/1時間聞きに来てくれるぐらいのペースです。
また、会議の時など、お客さんへのお茶出しもします。エジプトでは、会議となると、たくさんの方が出席するのが通例で、わたしの事務所でお客さんと会議をしようものなら、毎回15名以上が参加されるので、ティーボーイにとっては一大事です。初めのお茶出し~片付けまでを行うので、その日は忙しそうに仕事をしてます。
お茶くみのお仕事2-お昼の注文を受け、必要により取りに行く
2つ目の仕事は、勤めている社員のお昼の注文です。エジプトではほとんどデリバリーができるので、お昼の注文を聞き、お店にデリバリーを依頼します。デリバリーができない場合は、取りにも行ってくれます。
わたしがいたころは、だいたい近くのマックやケンタッキーなどのファーストフードや中華料理が多かったです。もちろん、デリバリーが対応していないレストランへ取りに行ってもらったこともあります。
お茶くみのお仕事3-事務所の掃除や機器の修理
3つ目は、事務所の掃除や機器の修理です。トイレや執務室のデスクの上を含む、すべてを掃除します。また、プリンターなどの機器が壊れた際の一時対応も彼の仕事です。不具合個所をチェックし、必要によりカスタマーサポートへ連絡します。
お茶くみのお仕事4-ケータイ(笑)
以上、3つがティーボーイの主な仕事です。これを聞くと、あまり忙しく感じないのでは、と思った人もいるでしょう。実は、その通りです。なので、どこへ行ってもティーボーイという職種は忙しくないので、彼らは暇さえあれば、ケータイをいじっています。
仕事中にケータイができるのはいいですが、もちろん給料は事務所内で一番低くなっています。わたしの事務所で言えば、事務職で雇われているスタッフの半分程度なので、給料の差は歴然です。
といっても、場所によっては、レストランのウェイターなんかよりも、ずっと高い給料を出してくれるところもあるので、要は働く場所で待遇は大きく変わります。これはエジプトではよくある話しです。
ラマダン期間はどうなる?-そもそもラマダンとは?
ラマダン=テロ活動ではない
今日から何回かに分けて、ラマダン期間に起こる変化をご紹介します。
まずは、そもそものラマダンについて、ざっくり紹介します。
昨今では、ラマダン期間にテロ事件が発生するなど、ラマダン=テロ活動が活発化する期間、という認識も少なくありません。2016年にバングラデシュの首都ダッカで起こった、レストラン襲撃事件は覚えている人も多いと思います。この事件は、ラマダン期間の最後の金曜日に発生したため、ラマダン=危険という認識が生まれてしまいました。
実際のところ、テロ行為が増えているのも事実で、これはエジプトでもあてはまります。わたしが現地にいたとき、何度も通ったことがある道でテロが起こったことがありました。幸い、深夜帯だったので、事なきを得ましたが、その後に通った現場は無残な姿になっていました。
ラマダンはお祭りと同じ
そんな危ない雰囲気がありますが、本来のラマダンは、お祭りの前の儀式なのです。彼らは、ラマダンを後ろ向きに捉えるのではなく、お祭りの一種と捉え、街ナカではラマダン中にしか見られない装飾で道路やお店の前を飾り付けます。
例えるなら、日本でいう、お祭りのときに見られる提灯のようです。
昼間は、断食をしているため、なるべく体力を使わないよう、家の中で過ごします。そして、夜になり、最初の食事を食べた後は、毎晩のように盛り上がります。いつも騒がしい夜ですが、この期間が最も騒がしくなります。
幸い、わたしが住んでいた部屋は、道路に面しておらず、騒音が気になることはほとんどありませんでした。それでも、窓を開ければ、彼らの騒ぎ声が聞こえてきました。
このように、彼らにとっては、決して後ろ向きなイベントではないことを、今日はお伝えしたいです。わたしたちにとって、断食というと、苦行のように聞こえてしまいます。しかし、そんなことはなく、あくまでお祭りの一環として行っているのです。
次回以降、現地の状況を詳しく紹介していきます。
ラマダン期間はどうなる?2-街中編【人がほとんどいなくなる】
昼間はほとんど人がいない
今日はラマダンのお話し2回目ということで、街中の様子をご紹介します。
ラマダン期間中、昼間は水を含むすべての飲食、喫煙が禁止されているため、ほとんど外に人は居ません。例えるなら、コロナ禍での外出自粛時のようです。ほとんど街中で人は居なくなります。
いつもは騒がしいエジプト人も、この時ばかりは静かになります。
レストランの開店は早くて12時~
人口の9割以上がイスラム教徒のエジプトでは、カフェやレストランの開店時間も変化します。具体的には、オープンは早くて12時~になります。これは、個人経営のお店に限らず、マックやケンタッキーなどのチェーン店も同じです。
また、出前を頼もうにも、働いている人が少ないことから、いつも以上に時間がかかります。そのため、わたしが現地にいたときは、ラマダン期間はアパートで弁当を作って持参していました。
チェーン店は12時~開いていますが、普通のレストランでは、そもそも昼間は営業しないことも多いです。まぁ、9割以上の人が昼間は食べないわけですから、仕方のないことですが、、、
では、何時からオープンするかというと、断食後の食事(イフタール)が始まる17時ごろ~営業を開始します。イフタールについては、別途紹介します。その後、何時まで営業しているかは、お店によりますが、中には、夜通し営業しているところもあるそうです。
なので、ラマダン期間は昼夜が逆転している人も多いです。
ラマダン期間はどうなる?3-オフィス編【仕事が進まない】
仕事がほとんど進まない
今日はラマダン期間のオフィスについて、ご紹介します。
まず、基本彼らの見える範囲で水を含む全ての飲食が制限されることから、ティーボーイがお茶を運んでくれることはなくなります。デスクではガムもNG、ペットボトルをデスクの上に置いておくこともNGです。なので、飲食は別室で行う必要があります。わたしがいた事務所では、会議室の奥で飲食コーナーが設けられます。
仕事の進捗はどうかというと、ハッキリいって全く進みません。この1か月はほとんど仕事が進まないことを覚悟した方がよいです。
空腹と眠気でミスが多くなる
昼間はなにも食べられないこと、夜のどんちゃん騒ぎのあとのため、眠いことから、仕事への集中力がなくない、ミスが増えます。
ちょっとした書類でもミスが増えるので、任せないほうがいいと思えるくらいですwww
14時で帰ってしまう(イスラム教徒のみ)
また、ラマダン期間は14時が定時になります。よっぽどのことがない限り、14時で帰ってしまいます。退社時間は、会社ごとに異なるので、中には13時で帰ってしまうところもあります。わたしたちのお客さんの事務所では13時でした。
なので、会議をしても議題が終わっていないにもかかわらず、13時になると全員帰ってしまいます。これが宗教ルールの恐ろしいところ。もちろん、仕事よりも優先されます。
ちなみに、このルールはイスラム教徒の方のみ適用されますので、ごく一部のキリスト教徒の方は、通常通りの勤務になります。日本人も同様です。わたしがいた事務所では、両方の宗派の方がいました。キリスト教の方に話を聞くと、もう慣れてしまったとのこと。
ちなみに、集団生活となる学校では、大多数を占めるイスラム教徒の習慣が適用されるので、学校は半日で終わってしまうそうです。
宗教の違いって、ホントに理解が難しいですね。実際にその場にいても、わからないことだらけでした。
ラマダン期間はどうなる?4-イフタール編【夕食は絶対に邪魔をしてはいけない】
イフタールは断食後初めての食事のこと-要は夕食
ラマダン期間、第4回はイフタールについて、紹介します。
イフタールはアラビア語で「断食を解く食事」という意味で、その日の日没後、はじめての食事のことを指します。日没は日によって変わるためまちまちですが、だいたい夕方の5~6時ごろに食べられます。
イフタールは、基本自宅で家族ととるのが原則です。早めに帰宅した旦那さんや子供も一緒になって、みんなで食事の支度をすることが一般的です。しかし、最近では、レストランで食事をすることもあります。いずれにしても、盛大な食事が用意されます。
わたしも、レストランで見たことがありますが、食事がテーブルに用意されても、時間が来るまでは食べることが許されません。なので、それまで待っています。その時がくると、タガが外れたように、一斉に食べ始めます。
これを家族で食べ、本格的に活動を開始するため、外へ繰り出します。
イフタールは絶対に邪魔をしてはいけない
宗教外の人間には、少々やっかいなのがこのイフタール。なにがやっかいかというと、彼らがイフタールを食べている間は、邪魔をしてはいけないということです。
どういうことかというと、わたしがいた事務所では、ドライバーの運転で事務所とアパートを往復することになっています。そのため、帰宅する際は、ドライバー会社に連絡をしなければなりません。しかし、イフタールの間はそれができないため、帰宅することができないのです。
なので、当時は自動的に残業になっていました。
また、イフタールの間は、レストランやスーパーを含む、一部のお店が閉まってしまうため、買い物もできなくなります。なにも知らないと、お店から追い出されるため、驚きます。
信仰深いところでは、こういうことも起こりますので、注意しましょう。
ラマダン期間はどうなる?5-異教徒編【いいことありません】
ラマダンはイスラム教徒のためのもの
今日はラマダンでのイスラム教徒の以外の方の生活について、紹介します。
これは、わたしのような日本やアメリカ、ヨーロッパからこられた外国人、地元の一部のキリスト教徒の方が対象になります。
今までに紹介している断食であったり、14時で仕事が終わりなど、というのは適用されません。イスラム教徒の方のみになりますので、イスラム系の会社に勤めていても、それは同じです。
異教徒にメリットはない
なので、異教徒にはメリットは全くと言ってよいほどありません。仕事は進まなくなるし、昼間のレストランは閉まってしまい、食べられる場所も限られてしまいます。
強いてあげるなら、休日の昼間もほとんど人が居ないことから、ショッピングモールはガラガラです。もちろん、開いているお店が限られてしまいますが、ゲームセンターだったり、映画館だったりは開いています。しかも、お客さんはほとんどいないので、ほぼ貸し切り状態で遊ぶことができます。
エジプトの映画館は、平気でケータイの音が鳴ったり、話し声がするので、他のお客さんが居ないときはホントに快適です。設備も充実しており、4DXでの上映もあります。その上、値段も手ごろなのがGOODです。500円くらいで4DXを楽しめました。映画の値段に関して、日本が他の国と比較して、ダントツで高いせいもあります、、、
また、ゲームセンターにしても、大人も十分に満喫できました。日本のゲームセンターに置いてあるような、子供向けのゲーム機から、大人も楽しめるレースゲームやシューティング、またトランポリン室やちょっとしたコースター的なアトラクションを設置しているところもあり、遊園地のようです。大人でも十分楽しめましたので、家族ずれでも満足できるところもあります。
なので、そういったところで楽しんだり、フードコートも一部のお店(大抵は中華料理屋のみ)は営業しています。だだっ広いフードコートで、食べている人が自分らだけなので、少々気が引けますが、気にしなければ問題ありません。
メリットはこれぐらいです。なので、ラマダン期間は彼らと同じく、大人しく滞在先のアパートなりホテルで過ごすのがよいかと思います。
ラマダン期間はどうなる?6-その他細かいことを一挙に公開
新しいTV番組が最も多く始まる時期
今日でラマダンに関するテーマは最後にします。なので、細かいところを一挙にご紹介します。
まず、新しいTV番組がスタートするのが一番多くなる時期になります。みんながそれぞれの自宅にいる時間が長くなるためです。
その中でも、ドラマが一番多いようですが、昼間に放送されることも少なくないので、異教徒の方はもちろん、見られません(笑)
断食を行うのは10歳になってから
さて、ラマダン中の断食ですが、小さい子供は全てが対象ではありません。家庭や宗派にも若干差はあるようですが、だいたい10歳前後から少しずつスタートさせていくそうです。
しかも、いきなりすべてをシャットアウトするのではなく、徐々に禁止項目を増やして慣れさせていきます。
ジムのエクササイズクラスも昼間はほとんどなくなる
あとは、スポーツジムでも変化があります。それは、ジム内のコーチとともに行うエクササイズクラス(ピラティスだったり、ヨガだったり)がありますね。それらクラスの時間帯にも変化が現れます。
昼間は、ほとんど人が来ないことから、かなり少なくなります。また、以前紹介したイフタール(断食後の夕食時)はすべてのクラスが無くなります。ジム自体は営業しています。
その食事後、20時~クラスがいきなり増え、23時くらいまで行われます。普段は21時までになるので、約2時間の後ろに延長になります。
週末の休みが日本と違う?埃及は〇曜日と〇曜日が公休
週末の休みは全世界共通ではない
今日もやっていきますエジプトの話し。まだまだ終わりが見えません。さて、今日の話題は、週末休みの曜日について、紹介します。
タイトルにも書いてある通り、エジプトでは金、土曜日がお休みになります。決して、土日ではありません。
正直、これはわたしにとって、かなりの驚きだったのですが、みなさんはいかがでしょう?祝日が違うのは、まだ想像ができます。しかし、週末の休みって、行く前までは、全世界共通なのかと思っていましたよ。マジで。
だって、その前に行ったことがある国では、全て土日がお休みな訳ですから。
なので、日曜日に出勤っていうのは、気持ち的には慣れるまで時間がかかりました。もちろん金、土曜日と2日休んでいるわけですけれども、”日曜日=休みの日”、と体が覚えてしまっていますからね。
イスラム教では金曜日が祈りの日となる
では、なぜ日曜日ではなく、金曜日がお休みなのか。それは、イスラム教では金曜日がお祈りの日になっているからです。
とくに、金曜日の午前中は、お祈りの時間になっているため、遊びにいったりすることもしません。家族と一緒に自宅やモスクに行って、お祈りをします。
なので、異教徒にとっては、金曜日の朝が一番静かな朝と感じることができます。いつもは開いているお店も金曜日の午前中は閉まっているので、朝の散歩は快適です。
休みが木曜日、金曜日のところもある
エジプトは金、土曜日が休みですが、中には木、金曜日が休みな国もあります。わたしが知っているところでは、中東のイランがそうですね。
イランもイスラム国家ですので、金曜日がお祈りの日になります。そのため、金曜日を含む日を週末の連休にするため木、金曜日が休みになっています。
ここで気になっている方も思いますが、問題になってくるのが日本との連絡です。ただでさえ時差があるのに、その上、休みが異なると連絡できる日数や時間が限られてきます。
エジプトは1週間で3日間、日本かエジプトが公休となるため、連絡が取れません。そのため現地にいたときは、日本との連絡のために、週末に出社したり、現地時間の夜まで会議が長引いたこともありました。
日系企業、その中でもわたしのいるような古い文化が今でも色濃く残る企業では、海外事業でも、いちいち東京本社にお伺いを立てなければならないので、いろいろ苦労が絶えません。
イスラム教徒のお祈りは1日5回、その詳細は?
お祈りは朝早くから始まる
今日は、毎日のお祈りについて紹介します。ご存じのかたも多いと思いますが、イスラム教徒の方は、5回/日、お祈りをします。
お祈りは、基本はモスクへ行って行いますが、仕事などで行けないこともあります。そんな時は、その場で行うこともありますし、オフィスや公共施設では、お祈りする専用の部屋が用意されています。日本でも、最近では空港や駅などに、お祈り部屋(プレイルーム)が設置されていますね。
わたしがいたエジプトの事務所も、専用の部屋はなくとも、空いている部屋を使って、みなさん実施されていました。
5回のお祈りのタイミングは、以下の通りです。
お祈り前には、アザーンが流れます
ここで、お祈りをするときの作法を紹介します。
現地では、お祈りの時間になると“アザーン“というアナウンスが、それぞれのモスクから町内放送のごとく、流れてきます。こんな感じです。(リズムなどはラジオで聞いてみてください。)
アラビア語で何と言っているかは定かではありませんが、ようは“お祈りの時間だよ~”って言っているそうです。
不謹慎かもですが、お昼に流れるアザーンは、日本人にとってちょうどお昼のタイミングと同じです。エジプトの事務所は、チャイムが鳴らないので、アザーンがお昼のチャイム代わりになっていました。
アザーンは毎回肉声ボイスなのが、おもしろい!
モスクごとに流れてくるアザーン、実はテープでの録音再生ではなく、毎回人間が声を出しています。アザーンを歌うために、モスクにいる人がいるのです。
このアザーン、わかりやすくいってしまえば、カラオケのようなものです。つまり、上手な人もいれば、下手くそな人もいます。
毎日聞いていると、意味がわからないながらも、今日はいつもの人と違うなとか、いつもの人でも声色が違うな(風邪ひいたかな)など、ちょっとした変化を感じることがありました。今思うと、そんなことを感じられるくらい、エジプトにどっぷりハマっていて、とてもおもしろかったですね。
お祈り用マットの上はみんなの聖域-異教徒といえども〇〇は絶対厳禁
土足は絶対NG
今日はイスラム教のお祈り用マット(プレイングマット)について、お話ししていこうと思います。
大きさはだいたい日本の玄関マットと同じくらいの大きさです。絵柄はだいたい統一されており、ほとんどにモスクが描かれています。色はさまざまで、わたしもなんだかんだで、緑と赤の2枚を持っています。あまり大きな声では言えませんが、玄関マットとして利用しています。もちろん、土足での泥を払うためではなく、玄関の内側、フローリングの一歩目のところに敷いています。
なぜなら、このプレイングマット、土足で上がることは絶対に許されないからです。これは、異教徒にも当てはまります。やったことがないのでわかりませんが、土足で上がろうものなら、確実に止められます。それくらい、神聖なものとされています。
あくまでお祈り用のみに使用
イスラム教徒の方は、みんなだいたい3枚以上を持っております。それらは、家や職場など、よく過ごすところにおいておきます。会議などで他の事務所へ出張する場合は、持っていくことはせず、その場で借りたりもします。
わたしのお客さんの事務所では、所長室に大きなプレイングマットが敷かれており、そこで10人がお祈りしているのを何度も見たことがあります。
このプレイングマットですが、お祈り以外に出番はありません。お祈り専用になります。1度、土足が厳禁ということで、デスクの下に敷き、靴を脱いで作業する際にくつ下が汚れないようにやったことがあります。しかし、1週間もしない間に、現地スタッフに止められました。
見栄えが良くなく、軽視していると判断されてしまいました。別に、そういうつもりは全く無かったのですが、そう見えてしまっては、止むなしです。
ただ公共のモスクは敷きっぱなしなので、きれいとはいいがたい
個人では小さいプレイングマットですが、モスクでは床一面に敷き詰められています。なので、モスク内であれば、どこででもお祈りができるようになっています。
しかし、このマット、基本ずっと敷きっぱなしなので、決してキレイとは言えません。エジプトは乾燥気候なので、水虫だったり、ダニだったりというのは少ないですが、バングラデシュなどの湿地帯の気候では、あまり行きたくないですねwww
気になる方は、裸足では、上がらないほうが良いです。
観光客は髪の毛を隠さなくても大丈夫
エジプトは隠さなくても大丈夫です。
さて、そろそろエジプトに行きたくなってくれた人が出てきても良い頃かと思っています。それくらい、エジプトの魅力や気をつけるべきところを紹介してきましたので。
でも、実際にイスラム国家に行くとしたら、いろいろ宗教的な制限があるのでは、と考えてしまう方もいるでしょう。
今日は、観光客の服装面をご紹介します。今日の話題で、現地にいくときの格好がわかります。
さて、結論から先にいうと、とくになにもありません。しかし女性は、あまりに露出が多い服装は止めたほうがいいです。ショートパンツやミニスカート、キャミソールで街を歩いている人はほぼ、見かけません。
エジプトはサウジアラビアと違い、観光客に対して、髪の毛や肌を隠す等の義務はありません。しかしながら、そういう風潮に対し、あまり良く思わない人がいることも事実です。
なので、必要以上に露出するとトラブルに巻き込まれる可能性が高くなりますので、くれぐれも注意しましょう。強姦などの被害もまだまだありますので、用心しておくに越したことはありません。
ヒジャブが売っているので、あえて隠してみても良い
”そんなんオシャレができない、旅行を満喫できない!”という方もいるかと思います。そんな方に試していただきたいのが、ヒジャブです。
ヒジャブとは、イスラム教徒の女性が被る髪の毛を隠すための帽子のようなものです。実際は、ターバンのように巻きピンで留めます。中には、目出し帽のように被るだけのものも売っています。とくに、アディダスやアンダーアーマーなどスポーツ用品店に売っています。
ぜひ現地に行った際には、現地の気分を味わうためにも、そういうものにチャレンジしてみてください。
わたしもチャレンジしてみようと思い、ナイキのヒジャブを買おうとしましたが、思っている以上に値段が高く買いませんでした。うろ覚えですが、20-30ドルほどしてたかと。今思うと、チャレンジしておくべきだったと後悔しています、、、
みなさんは、そんなつまらないところでケチって後悔しないようしてくださいね!
エジプト人はお昼を食べません
お昼を食べる文化がない
今日はエジプト人の文化について紹介します。たくさんある中で、これは衝撃度が高い部類に入ります。
それは、お昼を食べる文化がないこと。ほとんどのエジプト人はお昼を食べません。そのため勤務時間も、お昼休みがなく、朝から夕方までぶっ通しになっています。
わたしがいた事務所では、われわれと一緒になって食べる方もいましたが、それも毎日はしません。たまに食べるくらいです。
お腹が空くのでは、と考える人もいるはず。というのも、エジプトでは、通勤途中に食べたり、事務所について、朝ごはんを食べたりする人がほとんどなので、お昼は不要なのです。
会議でのお昼休憩はありません
そこで困ってくるのが、お昼問題。エジプト人はお昼を食べませんので、彼らと打合せをするときは、休憩をせずにぶっ通しで行うこともしばしば。
しかも、会議を申し込むとたいてい11〜12時スタート、で提案されるので、その日はお昼がないことも。
それなら朝イチで会議を設定するとどうなるか。彼らは時間にルーズな上、朝に弱いので確実に遅れてきます。遅れてくることが当たり前のように、謝る素振りすらなく、笑顔であいさつを求めてきますwww
ただ、お昼のお祈りがあるので食べるチャンスはあります
しかし、それも回避する方法もあります。それはなにかというと、お昼のお祈りです。
だいたい12:30がお祈りの時間になるので、それをこちらから提案します。
基本的にお祈りは決まった時間にやる、ということがルールになっています。しかし、仕事などで時間ピッタリにできないこともあります。そういったときには、その前後で時間を作りお祈りをすることでカバーすることができるようになっています。
しかし、それをせず、こちらからお祈りを提案するのです。そうすれば、彼らは断りませんので、その間にお昼休憩をとることができます。
こちらから提案しないと、彼らはずっとダラダラ会議を続けてしまいます。なので、彼らの風習をうまく活用し、ハンドルしていくのも1つの現地での生き方です。
祝日はイスラム教用とキリスト教用の2種類があります
イスラム教の休みが国民の休日
日本のように宗教がない国では、国民の祝日は全員いっしょです。しかし、エジプトのようにイスラム教徒とキリスト教徒が入り交じる国では、そうもいきません。
そんなエジプトでは、祝日は2種類用意されています。
- イスラム教徒の祝日、
- キリスト教徒の祝日。
しかし、イスラム教徒が90%を占めるエジプトでは、イスラム教徒の祝日が国民のそれにあたります。
なので、ラマダン明けのイード休暇はお休みになりますが、クリスマスは祝日ではありません。
キリスト教の休みはキリスト教徒の方のみ有効
では、クリスマスは全員が平日か、というとそうではありません。
キリスト教徒の方は、お休みになります。
そうです。信仰している宗教によって、祝日が異なります。
なんともわかりにくいですね。わたしもはじめはよくわからなかったです。というか、今でも謎です。
キリスト教徒の人は、国民の祝日に加え、数日の追加の休みがあることになります。
いやはや、なんとも羨ましい限りです。
もちろん、宗教を信仰していない日本人は、イスラム教徒の祝日だけしか休みになりません。
しかも、ラマダン期間も通常通り営業なので、なんとも不遇な扱いになります。
補足説明
ラマダン期間、イスラム教徒の人は14:00で仕事が終わりになります。
イスラム教の暦は月の満ち欠けによって決まるので、ギリギリまで日付が決まらない
もう一つ、エジプトには祝日に関して、おもしろいことがあります。
それはなにかというと、ラマダンなどのイスラム教徒のイベントは月の満ち欠け(太陰暦)で決まります。
そのため、実際の日付が近くならないと日が決まりません。
実際、ラマダン開始日なども前日に決まるのが通例で、決まるとニュースに流れます。
一見、いい加減に見えますが、それでも社会が回っています。日本もそれを見習って少しはテキトーでもよいかもしれませんね。
少なくとも、秒単位で動いている電車は異常かと。
著作権?!そんなものはありません!!
有名キャラクターのコピー品がたくさん
エジプトでは、著作権なんてものは存在しません。
色んな場所でマネし放題、され放題の治外法権状態になっています。
ピラミッドなどにあるお土産屋さんでは、有名キャラクターとコラボしたであろう商品が数多く並んでいます。
また、地元の洋服屋さんでもしかりです。
にしてもやはりディズニーやサンリオといったキャラクター商品はどこにいっても人気ですね。
待ちゆく子どもが身につけていたりという、日本でよく見られる光景がエジプトでも見ることができます。
専門書もネットに落ちてます
むしろ、それくらいならまだカワイイほうかと。
その程度なら日本でも見かけることもありますからね。
しかし、エジプトはもっとすごいです!なにがすごいって、本までネットに落ちている始末ですから。
しかも、マンガのような需要が高いものから、1冊何千円もする専門書まで、あらゆるものが手に入ります。
アラビア語のものだけでなく、英語の本もです!
一度、現地スタッフに本を買ってもらうよう頼んだことがありました。しかし、彼はネットで見つけてきて、”買わなくてもデータがある”、とそれを見せてくれました。
個人でならまだしも、会社としてそれを容認する訳にはいかず、削除するようにお願いし、正規ルートで買ってもらいました。
日本でもわたしが学生のころ、Winnyが流行った時期がありましたね。今でもあるんでしょうか?
もはやなんでもありです!
至るところでコピー合戦といっては言い過ぎですが、手を変え品を変え販売しています。
生きるためには仕方のないことですが、この精神は見習うものがあるかと。
貪欲に生きる彼らから、たくましく生きる方法を学べますよ。
まとめ:ぜひ1度は訪れたい場所、それがエジプト!
ものすごく濃い国、エジプト。日本とは全く文化も歴史も異なり、想像つかないことが連発します。
「教科書で習った表側」だけではなく、裏側までをも自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか?
一度体験すれば、みなさんの中にあったエジプトの概念、培ってきた常識をぶち壊し、今後の生き方を変えてくれるです!
わたしの中で、エジプトの経験は大きな変化をもたらしました。
本ブログが、みなさんの挑戦の一歩を後押しできたらうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Have a lovely evening!!
エジプトまとめ記事についてはコチラ!
2年半生活してわかったエジプトの生活、状況をすべて紹介します
記事を読んでほしい方エジプトに興味がある、エジプトのことが知りたい、エジプトに行ってみたい人。現地で2年半生活してわかっことを余すことなく紹介します。各アイテムは文章だけでなく、ラジオでも配信していま...